この記事は新車ディーラーの営業マンの方に書いて頂いて記事です。(by サイト運営者)

 

突然ですが、今からクイズを出しますのでお答え下さい。

例えば、あなたが新婚一年目の奥様だとします。

お腹の中に子供を授かっており、出産予定は三カ月後です。

車の購入を検している妊娠している女性

ご主人さんはバリバリのビジネスマンで、県外&海外出張も多く、出世したら海外赴任もあるらしいのです。

現在はご夫婦で共有している軽自動車が一台だけありますが、もう10年乗っており、車検が後三か月後とせまっております。

夫婦で相談の上、新車を購入する事に決めましたが、はたして、どういう購入方法がよいでしょう。

次の4択の中からお答え下さい。

  1. 現金で一括払い
  2. 銀行で低金利ローン
  3. 親から無金利でお金を借りる
  4. 各メーカーが一押しの残価設定型クレジット

はい、そうです。

4番の、各メーカーが一押しの残価設定型クレジットです(笑)

少し強引に設定してみましたが、実際にありえるケースだと思います。

ここでのキーワードは、将来、車を手放すかもしれないという状況で新車を購入しないといけないという所です。

さらに子供の出産も控えており出費も重なります。

1の選択だと、これからの出費の事を考えると難しいですし、

2だと、車種によったら月々の返済が高額になるケースが多いですし、金額を抑えると希望の車種に手が届かない場合も。

3は、他力本願で誰もが使えるパターンでは無いので、となればもう4しか残っていないという回答になります。

次の章では、残価設定型ローンの分かりやすい仕組みをご説明させて頂きます。





そもそも残価設定型ローンって?

残価設定型ローンとは呼んで字のごとく、残りの価値をあらかじめ設定したローンの事です。

通常のローンと言えば、支払いする金額に決められた金利を上乗せし、分割する回数を決めて毎月払うというものです。

新車で多いのが、頭金をあらかじめ多く払い、月々の支払いを低く抑えるというもの。

残価設定型ローンは、簡単に言ってしまえばこれの逆で、頭金が無くても、最後の支払い時にドン!と、払ってしまうローンなのです。

残価設定型ローンの仕組み

それでは次にそのしくみをご説明します。

最後の支払い時にドン!と払うと言いましたが、これってどういう事なんでしょう?

このドン!が、残価なのです。

例えば、本体価格が200万円の車を残価設定型ローンで3年間支払いするとします。

残価設定型ローンの仕組み

通常ローンであれば、3年間で36回を初回とそれ以降の35回で支払います。

残価設定の場合、この200万円の車の3年後の下取り額を先に設定し、それを最終回の支払い金額とします。

これが、ドン!の正体です。

次に具体的な数字で説明していきます。

下取り額を、購入する時にどうやって設定するの?

車には残価率というものがあります。

残価率というのは、残価設定の計算で必要な比率の事です。

形あるモノはほとんどのモノが手に入れた瞬間から価値がどんどん下がっていきます。

何千万円を出して購入した高級外車だって、納車した次の日に査定すれば数百万円下がっている事だってあるのです。

この下がり幅を数値化したものが残価率なのです。

普通自家用車は6年、軽自動車は4年までの半年ごとに残価率が低くなる様あらかじめ定められているのです。

例えば、普通自家用車だと、1年後には68%、1年半後には56%、6年後には0%になるという計算です。

これを先ほどの金額に当てはめてみると200万円の普通乗用車3年後の残価は、残価率32%です。

新車 残価設定型ローン

計算すると63万円となり、3年後の下取り額は63万円だという事が分かります。

この63万円が、支払い最終回の額なのです。

※この残価率は、メーカーやファイナンス会社が、車種によって設定を変えています。

今回はかなり省略して説明していますので、ご注意下さい。

残価設定型ローンのメリット

このタイプのローンのメリットは、頭金をあらかじめ用意しなくても月々の支払いを安く出来る所です。

さらに購入する時に3年間の点検パック(有料)を組んでおけば、オイル交換などの費用を毎回払わなくても良いのです。

あなたが3年間で現金支払いするのは、ガソリン代と自動車税の支払いだけ。

残価設定型ローンのメリット 維持費が少ない

そして支払いの最終回の時に、下取りに出し、新しい車を購入する事も可能です。

例えば、10年間乗るつもりでコンパクトカーを買ったけど、3年後に家族が増えミニバンを購入する必要がある。

そんな場合にも、コンパクトカーを下取りで出せば残りの支払いもしなくて済むし、新しい車も残価設定型ローンで組めばまた月々の支払いを抑える事が出来るのです。

残価設定型ローンのデメリット

それではデメリットはどうなんでしょう。

この残価設定型ローンには、次のような決まりごとがあります。

1.年間走行距離が1万2,000kmまで。

2.車の減点額の合計が150,000円まで。

と、なっております。

減点が少し分かりにくいと思いますので、例をいくつかあげてみます。

アルミホイールにキズがあれば一本当たり1万円の減点。

バンパーに長さ20cm程のキズで3万円の減点。

ドアに凹みがあれば、サッカーボールくらいの大きさで3万円~5万円の減点。

フロントガラスにヒビが1cmあれば5万円、3cm以上の場合は10万円の減点です。

この上記の条件を超えてしまうと、車を手放す時に追加料金が発生します。

その代り、決まり事さえ守られていれば良い事もあります。

3年後の下取り額が、実際に計算してみると設定額を下回っている場合でもファイナンス会社が負担してくれるのです。

ただし、これは各会社によって違いますのでお気を付け下さい。

そして一番気を付けないといけないのが、事故です。

残価設定型ローンのデメリット 事故時

修理して事故歴有りと判断されてしまった場合、大幅に減額されてしまいます。

その分に関しては、自腹になります。
 

以上、今回は

について紹介しました。