スポーツカーブームと言われた1980年代~1990年代、日本では国産スポーツカーが非常に豊富な時代でした。

首都高や峠を走り回る走り屋、加速とスピードを競い合うゼロヨン、車を意図的に滑らせカウンターを充てながらコーナーを攻めるドリフト族・・・。

良くも悪くもスポーツカーの一時代を築くこととなります。

この時代は国産自動車メーカーも、次々にスポーツカーを誕生させていくこととなります。

ここでは新車だけではなく、1980年代になって投入された国産スポーツカーから、現在販売されているスポーツカーを紹介していきます。





トヨタスポーツカー一覧

まずはトヨタがこれまで販売してきた主要スポーツカーを紹介します。

トヨタスープラA70型
トヨタスープラA70型

1981年~1986年 ソアラ Z10型
1983年~1987年 カローラレビン AE-86型(クーペとハッチバックあり)
1983年~1987年 スプリンタートレノ AE-86クーペとハッチバックあり)
1984年~1989年 MR-2 AW-11型
1985年~1989年 セリカ T160型
1986年~1991年 ソアラ Z20型
1986年~1993年 スープラ A70型
1987年~1991年 カローラレビン AE92型
1987年~1991年 スプリンタートレノ AE92型
1989年~1993年 セリカ T180型
1989年~1999年 MR2 SW20型
1991年~1995年 カローラレビン AE101型
1991年~2000年 ソアラ Z30型
1993年~1999年 セリカ T200型
1993年~2002年 スープラ A80型
1999年~2006年 セリカ T230型
1999年~2002年 MR-S ZZW30型
2001年~2005年 ソアラ Z40型
2012年~現行車  86 ZN6型

トヨタカローラレビン2ドアクーペAE86型
トヨタカローラレビン2ドアクーペAE86型

カローラレビン、スプリンタートレノ(ともにAE86型)は、小型FR車として一世を風靡し、セリカはラリー、ソアラは上級スポーツカー、スープラはGTカーとしてその存在を示しました。

MR-2においては1600ccながら、当時唯一の2シーター・ミッドシップであり、リトラクタブルライトが備えられ、注目を浴びました。

この他にもスターレットにターボが設定されたKP61型、モデルチェンジよって誕生したスターレットEP82型とコンパクトながらも実力を持ったスポーツカーも存在しました。

しかし、現在販売されているスポーツカーは86ZN6型のみとなっており、ほとんどのスポーツカーとされていた車種は、トヨタのラインナップから姿を消していくこととなります。

ホンダスポーツカー一覧

1980年代から1990年代にかけてのホンダのスポーツカーは、明らかに他社とは違ったものでした。

ホンダCR-X EF8型
ホンダCR-X-EF8型

当時のホンダはFF(前輪駆動)がほとんどで、コンパクトハッチバック車に人気が集中しました。

特に峠族と称された者たちは、スピーディかつ喰いつくようなコーナー進入をするホンダ車のテールを追いかけたものは今でもその記憶がよみがえってくるのではないでしょうか。

1982年~1987年 プレリュード AB/BA1型
1983年~1987年 バラードスポーツCR-X AE型
1983年~1987年 シビック AG/AH/AJ/AK/AT型
1985年~1989年 インテグラ AV/DA1/2型
1987年~1991年 シビック EF9型
1987年~1991年 プレリュード BA4/5/7型
1987年~1992年 CR-X EF8型
1989年~1993年 インテグラ DA5/6/7/8/DB1/2型
1990年~2006年 NSX NA1/2型
1991年~1995年 シビック EG9型
1991年~1996年 プレリュード BA8/9/BB1/2/3/4型
1992年~1997年 CR-Xデルソル EG1型
1993年~2001年 インテグラ DC1/2/DB6/7/8/9/型
1995年~2000年 シビック EK型
1996年~2001年 プレリュード BB5/6/7/8型
2000年~2005年 シビック EU型
2001年~2006年 インテグラ DC5型
2005年~2010年 シビックFD型
2016年~     NSX NC1型

ホンダのCR-Xとシビック。特に1990年代は、この2車種がFFスポーツをけん引していたといっても過言ではないでしょう。

ホンダ シビック EF9型
ホンダシビックEF9型

プレリュードは、他メーカーの2ドアクーペと比べるとコストパフォーマンスに優れており、若者からの人気を集めました。

そしてNSX。ホンダが革命的ともいえる、国産初の本格スーパーカーを誕生させたことで、世間をあっと驚かせました。

ホンダNSX初代

日産スポーツカー一覧

1969年、日産がフェアレディZ S30型を誕生させ、北米での大ヒットを機に日本国内でのスポーツカーの地位を確立することとなります。

そして、モーターファンを驚かせたスカイラインGT-R KPGC10型の誕生。

日産スカイラインGT-R KPGC10型(1971年~)
日産スカイラインGT-R-KPGC10型

このスカイラインGT-Rの誕生から、日産はスポーツカー界をけん引することとなり、他メーカーもスポーツカーの開発に力を入れていくことになります。

1981年~1990年 スカイライン R30型
1983年~1988年 シルビア S12型
1983年~1989年 フェアレディZ Z31型
1985年~1989年 スカイライン R31型
1988年~1993年 シルビア PS13型
1989年~1994年 スカイライン R32型
1989年~1998年 180SX S13 RPS13ガタ
1989年~2000年 フェアレディZ Z32型
1993年~1998年 シルビア S14型
1993年~1998年 スカイライン R33型
1998年~2002年 スカイライン R34型
1999年~2002年 シルビア S15型
2001年~2007年 スカイライン V35型
2002年~2008年 フェアレディZ Z33型
2006年~2016年 スカイライン V36型
2007年~     GT-R R35型
2008年~フェアレディZ Z34型
2014年~    スカイライン V37型

日産は主にFR(後輪駆動)を中心にスポーツカー界をけん引してきました。

シルビアS13型や180SX S13型、スカイラインR32型GTSは、トヨタ カローラレビン(スプリンタートレノ)AE86型と並び、大人気となります。

日産 180SX RPS13型
日産180SX-RPS13型

また、シルビアS13型と180SX S13型はドリフト車として多くのドリフト族と呼ばれた者たちから、絶大な支持を集めました。

そして忘れてならないのは、スカイラインR32型で復活したスカイラインGT-Rです。

このスカイラインGT-Rの復活は、モーターファンをあっと言わせ、スポーツカーブームを巻き起こす大きな要因となりました。

その他、パルサーGTi-Rというパルサーの最上級スポーツグレードも存在しました。

マツダスポーツカー一覧

マツダはこのスポーツカーブームの中、他メーカーとは違ったエンジンで参入してきます。

マツダが製造販売していたロータリーエンジンです。

マツダ RX-7 FC3S型
マツダRX-7-FC3S型

このロータリーエンジン、日産も開発はしていたようですが販売には至っておらず、マツダ特有のエンジンとなり、その存在感を示すこととなります。

1985年~1992年 RX-7 FC3S型
1989年~1998年 ユーノスロードスター NA6CE/NA8C型
1991年~2002年 RX-7 FD3S型
1998年~2005年 ユーノスロードスター NB6C/NB8C型
2003年~2012年 RX-8 SE3P型
2005年~2015年 ユーノスロードスター NCEC型
2015年~   ユーノスロードスター ND5RC型

トヨタやホンダ、日産のスポーツカーが複数台存在した時代、1985年、マツダはRX-7 CA22型のフルモデルチェンジを敢行し、FC3S型を登場させます。

スポーツカーがひしめく時代、RX-7 FC3S型は臆することなく存在感を示し、スポーツカー界においてロータリーエンジンの存在価値を絶大なものにします。

そしてRX-7 FD3S型の登場。これによりRX-7は、さらなる注目を集めるとともにその実力を発揮していくことになります。

マツダ RX-7 FD3S型
マツダRX-7 FD3S型

そして2015年にフルモデルチェンジされたユーノスロードスターは、2015年カー・オブ・ザ・イヤーを受賞し、現在も走り続けています。

マツダ ユーノスロードスター ND5RC型
マツダユーノスロードスター-ND5RC型

三菱スポーツカー一覧

三菱は他社とは違ったジャンルからスポーツカー界にアプローチし、新たな風を吹き込むことに成功します。

1990年~2001年 GTO Z15A/Z16A型
1992年~2016年 ランサーエボリューション
1994年~2000年 FTO 

<ランサーエボリューション>
1992年     ランサーエボリューションⅠ E-CD9A
1994年     ランサーエボリューションⅡ E-CE9A
1995年     ランサーエボリューションⅢ E-CE9A
1996年     ランサーエボリューションⅣ E-CN9A
1998年     ランサーエボリューションⅤ GF-CP9A
1999年     ランサーエボリューションⅥ GF-CP9A
2001年     ランサーエボリューションⅦ GH-CT9A
2003年     ランサーエボリューションⅧ E-CD9A
2005年     ランサーエボリューションⅨGH-CT9A
2007年     ランサーエボリューションⅩ CBA-CZ4A
2016年     ランサーエボリューション ファイナルエディション

GTOは、3000ccの大型スポーツカーでした。

パワーは280馬力を発揮し、2ドアクーペでありながら4WDが備えられ、何よりも斬新なスタイルに目を惹かれました。

三菱 GTO
三菱GTO

そしてFTO。今現在、多くのスポーツカーが採用しているマニュアルモード付AT(三菱ではスポーツモードと呼称)が、日本で初めて採用された車なのです。

ランサーエボリューションは、Ⅰ~Ⅹまでとモデルチェンジをしながら、ラリー車的存在価値を維持し続けましたが、2016年のファイナルエディションを最後にその幕を閉じます。

スバルスポーツカー一覧

スバルは三菱ランサーエボリューションのライバル車となるスポーツカーを発表。

ランサーエボリューションの存在を脅かすほどの実力を授けられ、人気が集まります。

スバル インプレッサ GC8型
スバルインプレッサ-GC8型

1992年~2000年 インプレッサ GC8/GF8型
2000年~2007年 インプレッサ GDB/GGB型
2007年~2011年 インプレッサ GVB/GVF型
2012年      BRZ DBA-ZC6型
2014年      WRX VAB/VAG型
※インプレッサは現行販売されていますが、WRX STIは車名をWRXに車名を変更していますので、ここでは現行インプレッサを記載していません。 

インプレッサは、三菱のランサーエボリューションと肩を並べてラリー的イメージの強い車でした。

現在はWRXがその責を引き継ぎました。

インプレッサが多くの支持を集めたのは、セダンだけではなくハッチバックタイプと2種類存在していたことも大きな要因です。

その後、インプレッサはスバルのトップスポーツグレードの座をWRXが引き継ぎ、現在に至っています。

それから、忘れてならないのはスバル初となる2ドアクーペのBRZ。

BRZは現行販売モデルで、スバルとトヨタの共同開発により誕生した車です。

スペックはトヨタ86とほぼ共通で、外見もほぼ同じになっています。

国産スポーツカーのおすすめ人気ランキング!

では、国産スポーツカーのおすすめ人気ランキングを第5位から第1位まで紹介していきます。

第5位:ホンダNSX NA1/2型

ホンダNSX-NA1-2型

国産スポーツカーというよりは、国産スーパーカーです。

当時は800万円からと高価でした。

しかしこのホンダNSXは、F1レーサーであったあのアイルトン・セナ氏が認めた車であり、3台所有していたという話もあります。

NSX NC1型(新型)の新車販売価格は2370万円となっており、かなり高価になりました。

そんな中でありながらもNSX NA1/2型においても、急激な値下がりは期待できません。

現在では希少価値が高くなってきており新型が発表された今、中古車相場においてどのくらいの動きがあるかにも注目です。

日本初の国産スーパーカーであり、アイルトン・セナ氏も認めたNSX、乗るならば今が狙い時かもしれません。

中古車相場は450万円から程度の良いものだと1000万円以上となっています。

年式よりも程度の良いもので500万円~600万円程の範囲で探すのがベストでしょう。

第4位:トヨタ86 & スバルBRZ

トヨタ 86
トヨタ86

スバル BRZ
スバルBRZ

トヨタ86とスバルBRZ、この2車種は現行販売されている中では本当にスポーツカーといえるスポーツカーかもしれません。

現代のスポーツカーは、先進技術がふんだんに盛り込まれており人間のドライビングテクニックも必要ではありますが、車が持つ先進技術による部分が多々存在します。

MT車がどんどん減り、マニュアルモード付ATが増えている現状でしっかりとMTの設定があるスポーツカーです。

排気量も2000ccでありボディサイズは3ナンバー扱いになっていますが、それほど大きく感じません。

操作性は非常によく扱いやすいうえに、ドライバーの技術に沿った反応を見せるスポーツカーとなっています。

ドライビングテクニックを磨くには、最高のスポーツカーです。

本当のスポーツカー好きが求めるもの、それがこのトヨタ86&スバルBRZではないでしょうか。

中古車相場は思ったほど値下がりがしていません。

新車でも300万円程ですので、新車での購入もいいかもしれません。

第3位:三菱ランサーエボリューション

三菱 ランサーエボリューションⅩ
三菱ランサーエボリューションⅩ

ランサーエボリューションⅠが登場した時、「なんだ、この車は!?」と感じた人は少なくなかったはず。

4ドアセダンでありながら本格スポーツカーであり、これほどラリー色が強い車があったでしょうか?

しかも2000ccでありながら、その加速力は他を圧倒するものでした。

ランサーエボリューションはその名前を変えずに10代続き、2016年にランサーエボリューション・ファイナルエディションが限定で販売されると、即完売となりました。

そしてこのファイナルエディションを最後に、ランサーエボリューションはその幕を降ろし、実質三菱のラインナップから姿を消すこととなります。

中古車相場はⅠ~Ⅴを探すには台数が少なくなっており、Ⅵ~Ⅹが中古車相場のメインとなっています。

それでも程度がいいものだと250万円程と若干高めになっています。

Ⅹだと300万円を超えるものもあり、ファイナルエディションだと新古車で600万円もするものも存在します。

販売が終了されている現在、中古車相場もますます上がることも考えられますので、もし購入を考えているのであれば、今しかないかもしれません。

第2位:日産フェアレディZ Z33型

日産フェアレディZ-Z33型

フェアレディZは、Z32型の製造終了から2年後、Z33型として復活します。

フェアレディZ Z33型は、NA(自然吸気)エンジンでありながら280馬力のハイパワー車で、最終型で313馬力まで引き上げられます。

運動性能も非常に高く、ワインディング走行や高速走行においても十分に楽しめるスポーツカーになっています。

何よりも中古車相場が比較的低価格になっていることは見逃せません。

初期型の低グレードだと30万円から40万円程でさがせるものもあります。

最終型でも200万円を切っているものも多数存在します。

ないよりもこのフェアレディZ Z33型はボディ剛性も強い上に、程度の良いものも多数あるようなので自分好みの一台を見つけられることでしょう。

10年以上たっても色褪せないスタイリング、そしてフェアレディZに乗っているという優越感、これが最高の瞬間かもしれません。

第1位:日産スカイラインGT-R R32型

日産スカイラインGT-R-R32型

スカイラインGT-R復活の一台であり、スポーツカーブームを巻き起こした立役者でもあります。

アテーサE+トルクスプリット4WDは革新的なものであり、その実力をレースで発揮し、日本のモーターファンを驚かせることになります。

このトルクスプリット4WDとは、コンピュータが過重に対して前後のトルクを配分を調整し、車体を安定させるという技術で、現在のGT-R R35型にも引き継がれています。

また、RB26DETTツインターボエンジンはその加速性だけではなく、耐久性も世に知らしめることとなりました。

当時、市販車には280馬力という自主規制があり、スカイラインGT-R R32型もカタログ値は280馬力となっていましたが、実際に計測してみると300馬力を超えるものも存在していたようです。

現在、GT-Rはスカイラインから独立しGT-R R35型として独自の道を歩んでいます。

しかしGT-R R35型が今存在するのも、このスカイラインGT-R R32型があってこそのものなのです。

これを考えてもスカイラインGT-R R32型の誕生意義が伝わると思います。

その偉大なる功績も含め、スカイラインGT-R R32型はいつに時代になっても(私の中では)№1なのです。

中古車相場は、現在高騰傾向にあります。

アメリカでの輸入が解禁になり、バイヤーが大量買いしていることが原因です。

現在、程度が悪いものでも150万円程、程度が良いものだと400万円を超えてしまいます。

今後はどこまで価格が上昇するか見当もつきませんので、ご購入を考えているのであれば、価格高騰しはじめた今しかないかもしれませんね。

検討されているならば、今が買いです。


 

ここまでおすすめ第1位から第5位までを紹介してきましたが、これ以外にも高評価したいスポーツカーはたくさんあります。

トヨタ スープラ&ソアラや日産 シルビア&180SX、ホンダ シビック&CR-Xなど多々あります。

何よりマツダ RX-7のFC3SとFD3Sのロータリーエンジン+ターボは、他に類がない上に、加速性や運動性能も非常に高いものを持っていました。

またスバルWRXは、ラリー系においては独壇場となっており、その性能も2000ccでありながらトップクラスです。

他にもご紹介したいスポーツカーはまだまだたくさんありますが、きりがないのでこの辺でストップします。

スポーツカーブーム・・・またこんな時代が来ることを、本気で願っています。
 
 

以上、今回は

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