この記事は、新車ディーラーの営業マンの方に、営業マンが高く下取りしたくなる交渉方法を紹介してもらっています。

これから車を購入しようとしている人、もしくは、車を売ろうとしている人に役立つ内容になっていますので、そのような状況の場合は参考にしてみてください。
下取り査定の今
みなさんは、テレビやラジオでこんな風なコマーシャルを見たり聞いたりした事はありませんか?
「車を売るなら○○○へ電話一本!」
「走行距離、車種、年式をお伺いするだけでおおよその査定額が分かります。」
「最大10社から買い取り査定額を聞くことが出来きます」
どうですか?
こういうコマーシャルはいまやテレビ、ラジオだけでなく、ネットなどでも掲載されており、私も営業車で移動中に一日何回も聞くことがあります。
さらにインターネットを検索していると、車の記事と思ってみていたら買い取りの広告だったなんて事もよく有りますよね。
PR ▶ 例えば、こんなページです![]()
そうなのです。
今や買い取り査定は、こういった宣伝の効果なのか、「ディーラーで査定しても安い」というイメージを持つ方が多いのです。
ところが実際のところ、そういうイメージだけが先行しているという事に気づいていないのです。
いざ話を聞いてみるとディーラーとそう変わらない場合もあります。
それどころか、ディーラーの査定額・買取価格の方が高いという事だってもちろんあるんです。

そこで次の章では、私が体験した事例や業務での経験を踏まえ、車を高く買い取ってくれる交渉方法をお伝えさせていただきます。
下手なアピールは逆効果
まず最初にお伝えしたいことは、「熱すぎるアピールは逆に不振がられる」という事です。
我々営業マンは、アピール=不安な要素をごまかす為と感じています。
もちろん、特別な車種の場合などは教えて頂けるのでありがたいのです。
しかし実の所、営業マンが査定で知りたい事はたったの3つだけなんです。
2.ちゃんとした車種名とグレードは把握しているのか?
3.不具合無く走行する事ができるのか?
これだけをキッチリ報告していただければ大丈夫です。
なぜかというと、上記の項目はお客様しか知らない情報なのです。
その他の情報、例えば走行距離などは車を見れば分かりますし、基本情報は車検証、自賠責保険証、リサイクル券、それと新車当時の保証書があれば大体の事は把握できます。
実は一部を除くほとんどの日本車の情報は、現車を見なくても車検証さえあれば分かる様になっており、ボディーカラーやグレードも分かるんです。※特殊な架装をしている車両は除きます。
ただ、どこで買ったのか、きっちり走行できるかどうかは本人でなければ分かりません。
車種やグレードを聞いて答えてもらう事により、車に詳しいのか?とか、下調べをしている事が分かるなどの顧客サブ情報なども収集できるというメリットもあるのです。
ちなみに、あえて3つと書いたのは、お客様に理解していただきやすくする為です。
質問がいつまで続くか分からないより、「3つだけ教えて下さい。」と、言った方が、集中して答えて頂きやすいからなのです。
本当は、もっといっぱい聞くんですけどね(笑)

プラス加点は無いと思え
お客様の中には、車検残が多い事や、数十万円のアルミホイールを装着している事などが、下取り査定に大きく響いてくると思っている方もいらっしゃいますが、実は違います。
査定の基本は、年式、車種、グレード、走行距離、色。
この5つで査定額を算出します。
それ以外にも車検残など様々な入力する項目もありますが、基本情報のデータ以外は、そこまで大きく査定額は変わりません。
なぜなのでしょうか。
現在の自動車査定の多くは、パソコンに情報を入力し、いくつかのデータを元に算出します。
その際、車検残を1か月と入力した場合と、車検残を23か月と入力した場合で比べてみたとします。
するとどうでしょうか、車種や時期なども関係しますが、差額で言うとわずか数千円~数万円ほどしか差が出ないのです。
実は車検残に限らず、その他の装備品にしても同じような結果が出ます。
例えば、購入価格が40万円のナビと、総額60万円のタイヤ&アルミホイールが装着された平成元年式の軽乗用車で、走行が10万㎞、車検残が23カ月。
(ごく普通のグレードのダイ○ツのミ○とか、ス○キのア○トみたいな車をイメージしてください)
これを査定したらどうでしょうか?
恐らく、査定額は0円です。
装備品や車検残などが査定額に反映しにくい理由はココにあります。
自動車査定の算出方法は、膨大なデータの統計などが大きく反映しています。
そこには、車検が多いから少し高めにつけようとか、このアルミホイールは希少だから高額査定にしようといった、人間の感情は入るスペースが無いのです。
もちろん、会社の方針でそういう付加価値を大切にする所もあると思いますが、
多くの会社は、熱心な営業マンが送ってきた、熱い気持ちのこもったFAXやメールの情報を元に、中古車事業部などがつとめて冷静にデータ入力&分析し、事務的にFAXや電話、メールなどで連絡します。
多少おおげさに書きましたが、実際はこんな感じです。
ディーラーの中古車事業部は常に冷静に、刻々と変わる状況と戦いながら、基本査定額を算出します。

更に、営業マンが見落としているかも知れない事故歴や故障個所を、社内データなどを元に確認し、代替え車両の納期が遅い場合は、減額調整などを行います。
そしてその査定額に対して、営業マンの所属する店舗の責任者が、会社方針や自分に与えられた権限を使い、時には買い増し等を行うのです。
このような事情から車検残や装備品などの金額に見合わない査定額になるのです。
では、どうすれば査定額を上げることができるのでしょうか?
次の章で紹介していきます。
減点を防ぐ&査定額アップの方法とは
下取りや買い取り査定は学校のテストに似ていると言われます。
なぜなら、基本査定額=100点となり、そこから実際に傷んでいる部分を減点していくからです。
そこで皆さんに質問です。
学生時代を思い出して頂きたいのです。
赤点を免れ、補習や追試を受けなくても良い方法ってどんなでしたか?
担任の先生と仲良くなる?

大正解です(笑)
減点を防ぐには、営業マンと仲良くなってください。
半分はこれで減点を防げます。
本当ですよ。
では、残りの半分はどうでしょう。
赤点を免れるには普段からたくさん勉強をし、努力をする事。
これがもう半分の正解です。
自分のクルマを普段から大切に手入れし、コンディションを保つ事。
これが減点を防ぐもう半分の方法です。
タイヤが減っていて今にもパンクしそうな車より、ピカピカのタイヤを履いている車の方が綺麗に見えます。
「キレイな車」と営業マンに思わせたらお客様の勝ちです。
どんなに優秀なスタッフでも、一回「キレイ」と思ってしまったら、キズが見えなくなってしまいますからね。
愛情をかけた時間+費用=減点無しの極上車。
つまり、査定額アップの方法とは、営業マンと仲よくなる+愛情を込めてメンテナンスをする事なのです。
実際に多い交渉方法は?
そして最後に交渉方法についてです。
交渉で成功する為にしておく事はひとつだけ。
無茶な査定額upを要求するより先に、買い取り専門店などでリサーチしておく事です。
出来れば、電話買い取りやネット査定などではなく、実際の買い取り専門店で見てもらうことが好ましいです。
それを、どうだ!と出すのではなく、営業マンに誠実に伝えれば割と高い確率で査定額アップにつながると思います。
ほんとうに、これに尽きると思います。
下取りと買取の違い
ここまでディーラーの下取りの話をしてきましたが、比べる相手になる「買取」との違いも整理しておきます。
| ディーラーの下取り | 買取専門店の買取 | |
|---|---|---|
| 売る相手 | 次の車を買うディーラー | 買取専門店 |
| 手続き | 新しい車の購入と同じお店で進める | 売却だけを別のお店で進める |
| 金額の見え方 | 新しい車の値引きと一緒に提示されることがある | その車の買取額として提示される |
どちらが高いかは車や時期によって変わります。
上の「実際に多い交渉方法は?」で書いたように、買取専門店の金額を調べておき、それを営業マンに誠実に伝えて下取りの金額と比べるのが、交渉の進め方のひとつです。
▶ 動画で確認:下取りと買取の違いを4分で整理
下取りと買取の仕組みの違いと、それぞれのメリット・デメリットを短く解説した動画です。先にディーラーで査定を受け買取店行きも伝える流れが、この節の比較や記事の主張と合います。
出典:わいどチャンネル「クルマの下取りと買取の違いとは!?お得なのはどっち?」(YouTube・約4分)
下取りに出す前に知っておきたい4つのこと
1. 下取り額と値引き額は分けて聞く
新しい車の見積もりで「総額でいくら」とだけ言われると、下取り額が高いのか、値引きが大きいのかが分かりません。
見積書では、下取り額と値引き額をそれぞれいくらにしたのかを分けて確かめましょう。
そうすれば、買取専門店の金額とも比べられます。
2. 修復歴や不具合は最初に伝える
「下手なアピールは逆効果」の節で、営業マンが知りたいのは事故歴などのお客様しか知らない情報だと書きました。
修復歴の有無は、日本自動車査定協会の基準では、骨格部位(クロスメンバー、サイドメンバー、ピラー、ルーフ、フロアなど)に損傷があるもの、または修復されているものを修復歴とすると定められています。
小さな損傷は修復歴としない(小さな損傷の大きさはカードサイズ=8.5cm×5.4cmとする)、ネジ止めの部分は骨格としない、という決まりもあります(出典:日本自動車査定協会「中古自動車査定基準〔I〕」(2026年4月1日実施)の「修復歴の判断基準」)。
事故や修理をしたことがあれば、場所や内容を最初に伝えておきましょう。
3. 車検の残りは査定の加点項目になる
日本自動車査定協会の査定基準には「車検残加点」という項目があり、車検が残っていることの優位性を考えて加点すると定められています。
乗用車の場合、残りが3か月以下なら加点は0点で、4か月以上は残りの月数と車のクラスに応じて点数が決まります(出典:日本自動車査定協会「中古自動車査定基準〔I〕」(2026年10月1日実施))。
加点の仕組みはありますが、上の「プラス加点は無いと思え」の節では、車検残の違いによる査定額の差は小さいという、営業の現場での経験を紹介しています。
4. 年度末に手放すなら自動車税の扱いを知っておく
普通車の自動車税(種別割)について、東京都主税局は、4月1日現在に車検証に所有者として登録されている人(割賦販売などで売主が所有権を留保している場合は使用者)が納税義務者で、所有者が変わる場合はその年度分が4月1日現在の所有者に全額かかる、と案内しています。
名義変更の登録をしないと、前の所有者に引き続き課税されることがある、とも書かれています。
なお、廃車(抹消登録)の場合は、4月から抹消した月までの月割で課税されます(出典:東京都主税局「自動車税種別割」)。
年度末に買い替えるなら、下取りに出した車の名義変更がいつ終わるかも、営業マンに聞いておくと安心です(これは筆者の考えです)。
ディーラー営業マンのひとりごと
多くの営業マンは、自社の査定とは別に、仲の良い買い取り専門店を何社か知っている人が多く、営業経験が長い方や、トップ営業マンほどそういう人脈をたくさん持っています。
どうしても査定額が低い場合は、多店舗に横流しするという割とスタンダードな裏ワザがあります(笑)ので、安易に査定額が安いからといって他のお店に行くよりはエイエイっと優しく営業マンの脇腹をつついてみると良いですよ。
以上、今回は『ディーラー営業マンが教える!車を高く下取りしてくれる交渉方法とは?』について紹介しました。


