1980~1990年代のクルマは個性溢れる素晴らしい時代で、その中でも個人的に気になるクルマをランキング形式でまとめました!
1980年代~1990年代の国産車(日本車)のおすすめランキングの第5位から第1位まで紹介していきます!
↓お好きなところからご覧ください
第5位 トヨタの天才タマゴ! トヨタ エスティマ
初代 エスティマ
1990年、当時のミニバンクラスだと….
写真の日産キャラバンのように、運転席下に車軸とエンジンがあり着座位置からタイヤが旋回するトラックに乗っているような感覚になるのが、今までのミニバンスタイルです。
日産 キャラバン
そして写真トヨタライトエースのように、エンジンが運転席下に搭載されている為、ボンネットが存在しないボディ形状もミニバンの特徴です。
トヨタ ライトエースワゴン
運転席下に車軸、エンジンが搭載され全高に高さが一般的なボディ形状でしたが
エスティマは、エンジンを床下に収納しフラットなフロアを用いたリビングのような広々とした室内空間を実現。
車軸を前方にレイアウト、全幅を1800mmに設定し大きく存在感のあるツルンとしたタマゴのようなエスティマは、当時としては画期的なミニバンです!
エスティマ 運転席
ボンネットが付いているのに、エンジンが無い!など作りにも新しい発見だらけで
販売当初は、問い合わせも多くメインカラーのレッドは納期が数か月遅れるほどの爆発的ヒット!
当時、丸みのあるフォルムのクルマが少ない時代に、ショーカーがそのまま発売されたと言わんばかりの全く新しいミニバンが登場し感動しました。
後のミニバンの形を築いた日本車の歴史に残る一台として、第5位にランクインしました!
エスティマ 2WD(4AT)
【寸法・重量・性能】
全長×全幅×全高: 4750×1800×1780mm
ホイールベース: 2860mm
トレッドF/R: 1560/1550mm
車両重量: 1730kg
【エンジン】
型式: 2TZ-FE
種類: 直列4気筒DOHC
排気量: 2438cc
圧縮比: 9.3
最高出力: 135ps/5000rpm
最大トルク: 21.0kgm/4000rpm
燃料噴射装置: EFI
燃料タンク: 75リットル
【走行伝達装置】
駆動: 後輪
サスペンションF: ストラット式
サスペンションR: ダブルウィッシュボーン式
ブレーキF: ベンチレーデッド・ディスク
ブレーキR: ベンチレーデッド・ディスク
タイヤF/R: 215/65 R15
エスティマ CM
第4位 独特の個性と先進技術が、高評価! スバル アルシオーネ
アルシオーネ(前期型)
アルシオーネ CM
1985年、スバル初のスペシャリティーカーとして日本より先にアメリカで先行デビューを果たしたアルシオーネ。
スバルは、4WDを得意とするメーカーで当時先進技術であったトルクスプリット式4WDという、前後どちらかのタイヤが滑った時にトルクを変動して駆動するシステムを採用。
電動パワーステアリングに電子制御エアサスペンションなど、これだけの技術を持っています!と言わんばかりのアピールが、80年代っぽくて好きです!
アルシオーネ 運転席回り
如何にも、装備充実しています感のあるスイッチ類が各メーカーでも競うように備わっていましたね。
惜しくも商業的に失敗に終わってしまいましたが、スバルのこだわり抜いたクルマ作りのと、未来を見据えた思いが詰まったアルシオーネを第4位にランクインしました!
アルシオーネ4WD・VR(3AT)
【寸法・重量・性能】
全長×全幅×全高: 4450×1690×1335mm
ホイールベース: 2465mm
トレッドF/R: 1425/1425mm
車両重量: 1340kg
【エンジン】
型式: ER82
種類: 水平対向4気筒 SOHC
排気量: 1781cc
圧縮比: 7.7
最高出力: 135ps/5600rpm
最大トルク: 20.0kgm/4000rpm
燃料噴射装置: EFI
燃料タンク: 60リットル
【走行伝達装置】
駆動: 4WD
サスペンションF: マクファーソン・ストラット式
サスペンションR: セミ・トレーディングアーム式
ブレーキF: ベンチレーデッド・ディスク
ブレーキR: ディスク
タイヤF/R: 175/70 R13
第3位 スポーツカーを煽る、激早セダン ギャラン VR-4
ギャラン VR-4 RS(競技ベース仕様)
1987年、6代目として登場したギャランは歴代最高販売台数を記録し、1988年グッドデザイン賞、カー・オブ・ザ・イヤーを受賞したモデルです。
その中でWRC(世界ラリー選手権)出場を前提として開発された VR-4が大好きで第3位にランクインしました。
ギャラン VR-4 WRC仕様
このVR-4にはACTIVE FOUR(アクティブフォー)と名付けたハイテク装備を搭載し
当時、2ℓ最強出力205psを誇るエンジン4G63 (後に、ランサーエボリューションに搭載される名機です。)を搭載し、国産車の中でトップクラスの快足を誇りました。
ギャラン VR-4 CM
このクルマの存在を知ってからWRCを好きになり、影響されてクルマを好きになるきっかけになったギャランVR-4が今、心から欲しいです。
ギャランVR-4(5MT)
【寸法・重量・性能】
全長×全幅×全高: 4530×1695×1450mm
ホイールベース: 2600mm
トレッドF/R: 1460/1450mm
車両重量: 1340kg
【エンジン】
型式: 4G63
種類: 直列4気筒DOHC インタークーラーターボ
排気量: 1997cc
圧縮比: 9.0
最高出力: 205ps/6000rpm
最大トルク: 30.0kgm/3000rpm
燃料噴射装置: EFI
燃料タンク: 60リットル
【走行伝達装置】
駆動: 4WD
サスペンションF: マクファーソン・ストラット式
サスペンションR: ダブルウィッシュボーン式
ブレーキF: ベンチレーデッド・ディスク
ブレーキR: ベンチレーデッド・ディスク
タイヤF/R: 195/65 R15
第2位 日本初のスーパースポーツカー ホンダ NSX
このクルマ無しに日本車のものづくりの力は語れません!
世界で通用するスポーツカー作りを念頭に置き、細部へこだわり抜いたこれは芸術作品の域と言っても過言ではありません。
初代 NSX
このクルマの醍醐味と言えるのは、軽量化の為に採用されたオールアルミボディ。
当時、日本車がテストで使わなかったドイツ・ニュルブルクリンクで鍛え上げられライバルのポルシェ/フェラーリを意識していたことが分かります。
しかし、走行性能を高めると共に居住区間を大きく取り視界性も非常に良く、トランクにゴルフバッグが2個搭載できるスペースもあり、快適さも両立しました。
初代 NSX CM
マイナーチェンジを加えながら、15年もの間製造されていたNSX。
その長い期間は、開発段階から性能の高さを物語っていると共に、日本の好景気の時代にしか、登場出来なかったと思うととても貴重だと感じます。
初代 NSX プロモーションビデオ 1
初代 NSX プロモーションビデオ 2
NSX(5MT)
【寸法・重量・性能】
全長×全幅×全高: 4430×1810×1170mm
ホイールベース: 2530mm
トレッドF/R: 1510/1530mm
車両重量: 1390kg
【エンジン】
型式: C30A
種類: V6 DOHC VTEC
排気量: 2977cc
圧縮比: 10.2
最高出力: 280ps/7300rpm
最大トルク: 30.0kgm/5400rpm
燃料噴射装置: 電子制御噴射式
燃料タンク: 70リットル
【走行伝達装置】
駆動: MR
サスペンションF: ダブルウィッシュボーン式
サスペンションR: ダブルウィッシュボーン式
ブレーキF: ベンチレーデッド・ディスク
ブレーキR: ベンチレーデッド・ディスク
タイヤF: 205/50 R15
タイヤR: 225/50 R16
第1位 独創的で遊び心のある楽しむクルマ! 日産 パイクカーシリーズ
パイクカーとは、レトロ調で先鋭的なスタイリングに特徴的なデザインのクルマの事を言い当時過去のデザインを現在に取り入れることは、工業デザインの世界ではご法度と言われてきました。
その常識を打ち破り成功を収めたクルマが、日産のパイクカーシリーズでした。
当初は新型マーチの開発として動いていました、デザインモデルB-1案が社内で高評価を受け初代マーチをベースに、1987年に第一弾 Be-1が誕生したのです。
第1弾 日産 Be-1
世界でも例を見ないパイクカーの登場は、限定10,000台が約2か月で予約完了になるほどの爆発的ヒットで、アンテナショップも展開するほど人気のクルマです。
日産 Be-1 CM
Be-1(5MT)
【寸法・重量・性能】
全長×全幅×全高: 3635×1580×1395mm
ホイールベース: 2300mm
トレッドF/R: 1365/1350mm
車両重量: 670kg
【エンジン】
型式: MA10S
種類: 直列4気筒SOHC
排気量: 987cc
圧縮比: 9.5
最高出力: 52ps/6000rpm
最大トルク: 7.6kgm/3600rpm
燃料噴射装置: 電子制御キャブレター
燃料タンク: 40リットル
【走行伝達装置】
駆動: FF
サスペンションF: マクファーソン・ストラット式
サスペンションR: 4リンク式
ブレーキF: ディスク
ブレーキR: ドラム
タイヤF/R: 165/70 R12
その2年後に、第2弾 PAOは旅行や冒険に出かける服をデザインコンセプトに企画され見た目とは裏腹に、ボディ外板には新工法や新素材が投入されていました。
第2弾 日産 PAO
内装もマーチの面影なく、シンプルでおしゃれなデザインが施されており、オプションで取り付けできるCD・カセットプレーヤーも専用設計されています!
PAO 運転席
日産PAO CM
PAO(5MT)
【寸法・重量・性能】
全長×全幅×全高: 3740×1570×1475mm
ホイールベース: 2300mm
トレッドF/R: 1365/1355mm
車両重量: 720kg
【エンジン】
型式: MA10S
種類: 直列4気筒SOHC
排気量: 987cc
圧縮比: 9.5
最高出力: 52ps/6000rpm
最大トルク: 7.6kgm/3600rpm
燃料噴射装置: 電子制御キャブレター
燃料タンク: 40リットル
【走行伝達装置】
駆動: FF
サスペンションF: マクファーソン・ストラット式
サスペンションR: 4リンク式
ブレーキF: ディスク
ブレーキR: ドラム
タイヤF/R: 155/70 R12
PAOの登場と同年に発表されたのが、商用車タイプのパイクカー第3弾 エスカルゴ。
デザインも可愛いエスカルゴですが、荷室の低重心化による積載スペースの向上が図られています。
そして、丸い形状のボンネットはプレス機械では量産出来ないため、職人が手で叩いて加工されていました。
日産 エスカルゴ
エスカルゴ(3AT)
【寸法・重量・性能】
全長×全幅×全高: 3480×1595×1835mm
ホイールベース: 2260mm
トレッドF/R: 1395/1340mm
車両重量: 950kg
【エンジン】
型式: E15S
種類: 直列4気筒SOHC
排気量: 1487cc
圧縮比: 9.0
最高出力: 73ps/6000rpm
最大トルク: 11.8kgm/3600rpm
燃料噴射装置: 電子制御キャブレター
燃料タンク: 40リットル
【走行伝達装置】
駆動: FF
サスペンションF: マクファーソン・ストラット式
サスペンションR: トレーリングアーム式
ブレーキF: ディスク
ブレーキR: ドラム
タイヤF/R: 155R13
その後、1991年には第4弾 日産フィガロが登場します。
日産 フィガロ
限定20,000台生産で販売されたフィガロは、パイクカー第3弾ということもあり3回の販売抽選を行うほどの人気ぶりでした。
「日常の中の非日常」をコンセプトに、本革シートやクオリティの高いメッキパーツを使用し高級感のあるインテリアに仕上がっています。
エンジンは、パイクカー唯一ターボエンジンを搭載し、実用性も向上しました。
フィガロ 運転席
最後が第5弾の日産 ラシーン
実際に、パイクカーという名は公式で公言されていませんがデザインコンセプトにBe-1・PAOを手掛けたデザインスタジオが関わっていた為、その流れの商品企画がラシーンなのです。
日産 ラシーン(前期型)
ラシーンは「羅針盤」にちなんで名前が付けられ、現在のクロスオーバーSUVがコンセプトです。
車体はサニーをベースに制作されラインナップはすべて4WDで統一され、1.5ℓエンジン。
後期型から1.8ℓ、2.0ℓエンジンが追加され小柄ながらパワフルな走りが持ち味です。
ラシーン 室内
ラシーンのコンセプトに沿ってデザインされたインテリアは、冒険心を擽られる古いジープのようなメーター周りに、シートにおしゃれなクロスを引いたようなチェックが素敵です。
オプション装備では、シティ・スポーツ・オフロード・ピクニックの4種類から選べる仕様もあり、ラシーンを楽しんでもらう最高の演出です。
クルマをおしゃれに楽しむ、まさに生活の中に溶け込むクルマつくりは特に現代に必要不可欠なキーワードだと思いました。
パイクカーシリーズは、本当のクルマの面白さを感じることが出来る理想のクルマと感じ第1位にランクインしています。
第1位~5位まで紹介しましたが、パイクカーシリーズだけは全部紹介したいと思ったので欲張りました。
今までの日本車の歴史を作り上げた「面白い」「楽しい」クルマは、この年代に溢れていると共に、もう一度この業界が盛り上がりを見せてほしいです。
以上、今回は
について紹介しました。