2016年10月15日
「nismo」(以下ニスモ)ってご存知ですか?
ニスモとは、「ニッサン・モーター・スポーツ・インターナショナル」のことで、日産の連結子会社で関連部品の製造販売、競技に関する企画運営などをしている会社です。
Nissan Motorsport International
また、日産が製造販売している車の競技車両の製作や、日産ラインナップのコンプリートカー製作を行っています。
今回は、ニスモが手がけた「日産マーチニスモ」についてご紹介していきます。
日産マーチニスモと日産マーチはどこが違う?
日産マーチニスモは、ベース車両が名前の通り日産マーチですので、基本構造は日産マーチと同じになります。
日産マーチ
日産マーチニスモの外観の大きな違いとしてはマーチニスモ、マーチニスモSに装着となる専用エアロの「エアロダイナミクス」。
そのマーチニスモとマーチニスモSにも違いがあります。
マーチニスモはエクステリアに専用のエアロパーツが取り付けられているのに対して、
マーチニスモSはエクステリアはもちろん、専用のチューニングが施されているスポーツコンプリートカーとなっています。
日産マーチニスモ
フロントバンパーはスーパーGTに参戦しているGT-Rの空力ノウハウを投入することで効果的なダウンフォースを発生させるとともに、ルーフスポイラーで空気抵抗を低減させ、ゼロリフトの実現によりタイヤグリップを高め、安定性を向上させています。
サイド、リヤにおいても空力抵抗が考えられたニスモ専用デザインのサイドステップ、リヤバンパーが装着されます。
内装も専用のデザインとなっており、専用のステアリングを装着、日産マーチニスモSは専用のスポーツシートも装着され、メーターパネルも専用となっています。
その他、日産マーチニスモSはサスペンションやブレーキ、エンジンも専用のチューニングが施されています。
日産マーチニスモのエンジンスペックなど主要諸元まとめ
マーチニスモとマーチニスモSはエンジンスペックや主要諸元についても専用のものなっています。
日産マーチと比較しながら見ていきましょう。
マーチ | マーチニスモ | マーチニスモS | |
---|---|---|---|
エンジン型式 | HR12DE | HR12DE | HR15DE(ニスモS専用チューン) |
種類・シリンダー数 | DOHC水冷直列3気筒 | DOHC水冷直列3気筒 | DOHC水冷直列4気筒 |
シリンダー内径×行程 mm | 78.0×83.6 | 78.0×83.6 | 78.0×78.4 |
総排気量 L | 1.198 | 1.198 | 1.498 |
圧縮比 | 10.2 | 10.2 | 10.5 |
最高出力 kW(PS)/rpm | 58(79)/6000 | 58(79)/6000 | 85(116)/6000 |
最大トルク N・m(kg・f)/rpm | 106(10.8)4400 | 106(10.8)4400 | 156(15.9)/3600 |
ミッション | 無段変速CVT | 無段変速CVT | 5速MT |
使用燃料(ガソリン) | 無鉛レギュラー | 無鉛レギュラー | 無鉛プレミアム |
この表の通り、日産マーチニスモのエンジン主要諸元については、日産マーチと共通になります。
日産マーチニスモSの場合は、ニスモの専用チューンが施されているため、スペックにも違いがあることが見て分かります。
総排気量を1.5Lに引き上げたことで、シリンダー数が3気筒から4気筒に変更され、馬力も37馬力アップし、トルクも引き上げられています。
このことからも分かる通り、運動性能のアップに伴いサスペンションも引き締まった専用品となり、スタビライザーも装着しステアリングギア比もクイックにチューニングしてあります。
ミッションについても日産マーチ、日産マーチニスモがAT(CVT)に対して、日産マーチニスモSでは5速マニュアルの設定となっています。
外観のサイズについてはバンパー形状により若干の違いのみでほとんど変更はなく、乗車定員も5名と共通になります。
日産マーチニスモの燃費と価格表まとめ
日産マーチニスモはマーチXグレード、
日産マーチニスモSはマーチSグレードがベースとなっています。
2WD | 4WD | |
---|---|---|
マーチS | 115万円 | |
マーチX (X FOUR) | 133万円 | 151万円 |
マーチニスモ | 160万円 | |
マーチニスモS | 184万円 |
この価格表を見ると、4WDの設定は日産マーチのXグレードのみとなり、日産マーチニスモ及び日産マーチニスモSは2WDのみとなっています。
日産マーチのXグレードがベースとなっている日産マーチニスモは、ほぼエクステリアのみの変更となっており、スペックの違いもほぼありません。
しかし、ニスモの専用エアロパーツを装着することによって、優れたダウンフォース性能を発揮します。
日産マーチXと比較すると日産マーチニスモは27万円程高値の設定になっています。
日産マーチニスモSの場合は、ベースとなる日産マーチSと比較すると69万円程高くなっており、日産マーチニスモと比較しても24万円程高くなります。
日産マーチニスモSの場合は専用エアロパーツだけではなく、エンジンやサスペンション、ステアリングやシートにも手が加えられており、かなりスポーティな仕上がりになっているため、価格も180万円を超えます。
日産マーチニスモSの場合、完全なコンプリートカーとなっていますので180万円超となりますが、後からチューニングすることを考えると高くないのかもしれません。
駆動方式については日産マーチニスモ、日産マーチニスモSともFFのみの設定となっており、両方とも16インチの専用ホイールが設定されています。
燃費についてですが日産マーチニスモ、日産マーチニスモSの燃費については、実はカタログには表記されていないのです。
日産マーチニスモの場合はスペックがほぼ日産マーチXと同じなので、Xグレードの2WDと同じ23.0km/L程度と予測できます。
日産マーチニスモSの場合は排気量が1.5Lでパワーアップもされていますので、16.0km/Lから18.0km/Lあたりが妥当ではないかと考えられます。
日産マーチニスモ、日産マーチニスモSとも評判は良いようで、やはり見た目のカッコ良さに目が行く方が多いようです。
さらに日産マーチニスモSになると見た目だけでなく、5速マニュアルのみの設定ということもあり、走りの方も評判がいいようです。
特にこの日産マーチニスモSが力を発揮するのがワインディング走行で、コーナーにおいても余裕のある走りを見せてくれるようです。
サーキット走行している方もおり、コーナーでの限界域が高い上に穏やかであるため、非常に扱いやすいようです。
この日産マーチニスモ、日産マーチニスモSが気になったら、試乗車を取り扱っている販売店もあるようですので早速足を運んでみましょう。
最後に補足となりますが、ニスモが製造販売しているチューニングパーツは、かなり高性能で強度も高いものになっています。
また、ニスモの市販パーツは強化されているにもかかわらず合法パーツで、日産のディーラーでも純正パーツ扱いになるというのも大きな利点のようです。
以上、今回は
について紹介しました。