2016年8月31日
記念すべき2016年8月25日。ついに日本国内においてホンダ新型NSXが発表されました。
↓新型NSXの発表会の映像です。
先代のNSXは1990年に販売が開始され、2005年にその幕を閉じました。
あれから12年。ついに待ちに待った「NSX新型2016」の国内発表が現実のものになりました。
↓新型NSXのプロモーションムービー
↓お好きなところからご覧ください
先代のNSXとはどんな車?
早々にNSX新型についてご紹介したいのですが、その前に先代NSXが日本スポーツカー界でどんな存在だったのか・・・。
少しだけお付き合いください。
先代NSXは、日本国内では1990年9月から2005年1月まで生産、販売されたスポーツカーです。
1990年代といえば、スポーツカーブームの時代で「ニッサンR32スカイラインGTR」「ニッサンZ32フェアレディZ」「マツダFD3S RX7」「トヨタA80スープラ」「ミツビシGTO」など、ハイパワースポーツが各メーカー競い合うかのように登場させました。
そんな中に登場してきたのが「ホンダNSX」なのです。
FRスポーツ、4WDスポーツといった中にホンダが勝負をかけて登場させたのが2シーター・ミッドシップの「NSX」だったのです。
先代NSXはアキュラNSXとして、まずは北米で販売されました。
アルミボディで軽量化が図られ、リトラクタブルヘッドライトを持ち、国内では稀なミッドシップスポーツとして誕生しました。
この先代NSXは、ニッサン スカイラインGTRをさしおいて国産車では唯一「スーパーカー」として認められたスポーツカーなのです。
全高は1170mmとZ32型フェアレディZよりも80mm低く、車両重量はZ32(2シーター)の1450kgに対して1390kgと60kg軽量でした。
エンジンはC30A型の3.0LV6 DOHC(ダブルオーバーヘッドカムシャフト)4バルブのNA(自然吸気エンジン)でNAながら5MTで280馬力、6ATで265馬力を発揮しました。
先代NSXのエンジン
ちなみにNSXはⅠ型、Ⅱ型があり、最終がⅢ型となり、1997年のマイナーチェンジで6MTに変更、MT仕様のエンジンは3.2LのC32B型に変更されました。
唯一ひとつだけ欠点といわれた部分は、横置きのエンジン。
しかし、これはNSXの性能への影響はないどころか、ボディバランスが緻密に計算された結果なのです。
アルミで軽量化された低いボディと2シーター・ミッドシップ、NAエンジンでありながら280馬力のハイパワーと扱いやすいコントロール性能、何より高い運動性能を発揮できたことがNSXをスーパーカーとして世間に知らしめたのです。
F1レーサーとして一時代を築き上げた故アイルトン・セナ氏が認め、愛車とした車であり、他の車と一線を画されたスーパースポーツ、それがNSXなのです。
ホンダNSX新型2016のエンジンスペック!馬力や排気量は?
2016年8月、いよいよ日本国内でも復活を遂げたホンダNSX新型2016!
先代でもスポーツカーと認められたその実力は健在なのか?
では、ホンダNSX新型2016のスペックを紹介します。
ホンダNSX新型2016
車名・型式 | ホンダアメリカ・CAA-NC1 |
ミッション | 9速オートマチック+パドルシフト |
全長×全幅×全高 | 4490mm×1940mm×1215mm |
室内長×室内幅×室内高 | 970mm×1525mm×1045mm |
最低地上高 | 110mm |
車両重量 | 1780kg |
乗車定員 | 2名 |
原動力型式 | JNC-H2-H3-H3 |
エンジン型式 | JNC |
エンジン種類シリンダー数 | DOHCV型6気筒 |
過給機 | ツインターボ |
排気量 | 3.5L(3500cc) |
モーター | H2-H3-H3 |
エンジン最高出力 | 507馬力(507PS[373kW]) / 6500-7500rpm |
エンジン最大トルク | 56.1kgf・m(550Nm) / 2000-6000rpm |
モーター最高出力 | 前(H3)37馬力(37PS[27kW]) / 4000rpm、後(H2)48馬力(48PS[35kW]) / 3000rpm |
モーター最大トルク | 前(H3)7.4kgf・m/0-2000rpm、後(H2)15.1kg・m/500-2000rpm |
エンジン+モーター最高出力 | 581馬力(581PS) |
エンジン+モーター最大トルク | 65.9kgf・m(646Nm) |
燃費 | 12.4km/L |
動力用主電池/個数 | リチウムイオン/72個 |
ステアリング装置 | ラック&ピニオン式(電動パワーステアリング) |
タイヤサイズ | 前245/35/19後305/30/20 |
ブレーキ | 前後油圧式ベンチレーテッドディスク |
サスペンション | 前ダブルウィッシュボーン後ウィッシュボーン式 |
※前のモーターは2つ。
一番気になる心臓となるエンジンは新型エンジンで、排気量3500ccのV型6気筒、DOHCツインターボにモーターが3基のスポーツハイブリッドエンジンとなります。
排気量3500ccにツインターボですから、相当のポテンシャルを持っているということが容易に想像できます。
そこにモーター3基の動力がプラスされると馬力はなんと581馬力!
これは先に発表されたR35型GTR2017モデルよりも11馬力上回るということになりますので、国内ではトップのパワーが授けられたことになります。
NSX新型2016も先代NSX同様ミッドシップのため、エンジンルームは座席後方に設置されています。
NSX新型2016エンジン設置図
NSX新型2016エンジン
ターボエンジンでありながら高圧縮比を達成し、エンジンスペースぎりぎりまでのVバンクの広角化、オイル潤滑をドライサンプ潤滑式にすることで低重心化が達成されています。
ドライサンプ潤滑式とは、オイルパンからオイルを強制的に回収するポンプを持ち、回収したオイルを溜めるリザーバタンクを持つものをいいます。(通常はウェットサンプが多い)
これは、フェラーリやポルシェにも採用されています。
NSX新型2016のエンジンは高出力とフラットなトルク、ノイズバイブレーションの最小化、そしてコンパクト化と低重心化を達成することに成功しました。
このエンジン、まさにスーパースポーツだけあって、かなりいいエンジン音を響かせるようです。
フェラーリやポルシェと並べてエンジン音を比較しても引けを取らないのではないでしょうか。
また、NSX新型2016は、エンジンのコンパクト化により、先代が指摘されていた横置きエンジンの縦置き化に成功しています。
ホンダNSX新型2016のスペックは?燃費や加速・最高速など
ここからは、NSX新型2016のスペックについて見ていきましょう。
このNSX新型2016の燃費は12.4km/Lです。
先代NSXの燃費がNAで8.3km/Lだったので、ハイブリッドとはいえこの数字は革新的なものといえるでしょう。
加速については、ツインターボを装備している上にモーターがターボラグを補うので、かなりの加速性を持っているでしょう。体感したいです。
運動性能としては、フロントにモーターを左右2個設置し、左右輪それぞれの+-トルクを自在に制御することが可能です。
そして、9速デュアルクラッチトランスミッションの採用によりギアを多段化することで、理想的なギアレシオの実現と、スピディーかつスムーズな走りの実現に成功しました。
パワードライブユニットをコンパクト化しセンターコンソールへ、DC-DCコンバーターとバッテリー、ECUをシート後ろへ集約格納することで操縦安定性の向上と運動性能の向上に貢献しています。
サスペンションはオールアルミニウムによる軽量化とアクティブダンパーシステムの採用により最適な減衰力特性を発揮することを可能にしました。
アクティブダンパーシステムとは、金属粒子がダンパー内オイルに含まれており、電磁コイルによって減衰力が可変することで最適化するシステムです。
これによりNSX新型2016が目指したドライバーのイメージに忠実なライントレース「オン ザ レール」感覚のコーナリングを実現しました。
NSX新型2016は、4つの走行モードが設定されています。
SPORTモード:走りと燃費をバランスさせる
SPORT+モード:ワインディングに適した俊敏かつ力強い走り
TRACKモード:サーキットでコンスタントに最速ラップを出すことを目的
このNSX新型2016はこの4つのモードにより、目的と状況に応じた走りを可能にすることができました。
NSX新型2016ですが、米国仕様で最高速が307km/hとなっており、0-100km/h加速は約3秒と伝えられているようです。(アキュラ発表)
NSX新型2016は、これだけのポテンシャルを持っていることは確かであり、国内販売のNSX新型2016が実際にどれだけのポテンシャルを見せてくれるかが楽しみなところです。
ホンダNSX新型2016の内装画像は?
NSX2016新型の内装は、黒基調がノーマル色ですが、かなりスポーティな味付けとなっています。
その他内装色には数種類の選択色があり、自分好みの内装に仕上げられるようになっているのもまたうれしいですね。
センターコンソール上部にモニターを据え、シフトノブはスイッチ化され、ハンドル後にパドルシフトが設定されており、よりレーシーなイメージが強くなりました。
2シータで2脚のシートは本革製のセミバケットタイプが装備され、いつでも戦闘態勢は万全のようです。
メインメーターは中央の大型タコメーターの中にデジタル式のスピードメーター、左に小型の燃料計と右に水温計を備えており、視認性も高いものになっているようです。
スポーティ感を前面に押し出し、高級感をも演出しているインテリアの作りこみは、かなりのできではないでしょうか。
ホンダNSX2016新型試乗動画
ホンダNSX2016新型試乗動画を見てみましょう。
いかがでしたか?この試乗動画を見ているだけでNSX新型2016の走りに、非常に興味がわきますよね?
やはり、一度は運転してみたいものです。
ホンダNSX新型2016の評価や評判は?
海外では「かっこいい!」とNSX新型2016の評判は上々のようです。
走りについても、「走行性能」「加速性能」「運動性能」についても上々の評判を得ているようで、日本国内でも期待されています。
海外の一部メディアでは、フェラーリと比較しているところもあったようで、そこでも引けを取らない評価を得ていたようです。
↓フェラーリ
また、国内でも3.5Lエンジン+モーターなので、静かで運転しやすい車と期待されています。確かにこの仕様は高評価を得られるのは当然でしょう。
ボディ構造では、複数の素材で作られたパネルを組み合わせることで、軽量化と重量配分の適正化に成功している部分も大いに評価できます。
また、安全面に関しても高評価が予想されます。
フロント衝突時にフレームが連続して段階的につぶれていくことでショックを吸収し、アブレーション鋳造で強化された接合部が受け止め、キャビン変形を防ぐことでドライバーを守ります。
後方衝突時は背後のアブレーション鋳造が衝撃を受け止め、衝撃エネルギーをリアのスペースフレームに伝達し受け止め、エンジンユニットが前方に移動することを防ぎ、室内をエンジンが押しつぶさない構造になっています。
SRSエアバッグは、運転席・助手席ともにi-SRSエアバッグシステムとi-SRSサイドエアバッグシステム+サイドカーテンエアバッグシステムが装備されています。
また、歩行者の頭部衝撃を軽減するため、歩行者衝突を感知するとアクチュエーターがフロントフードの後側を10cm程浮かせることにより空間を生み出し、衝撃を低減させることができます。
これにより、安全性能においても高いレベルであると評価できます。
でも本当のところ一番ファンに喜ばれているのは、日本発の本格スーパーカーが復活したということではないでしょうか。
ホンダNSX新型2016の販売価格は?
NSX新型2016は現在のところはグレード設定がなく車両販売価格は2370万円となります。
先代NSXの販売価格が800万円ですから、NSX新型2016の価格は大幅に上がりました。
ライバルとなる海外スーパーカーが5000万円~1億円と考えると、大幅に安いともいえますが・・・。
いずれにしても、この2370万円という値段の価値があるかないか、スーパーカーとしての真価が問われることとなるでしょう。
以上、今回は
- 先代のNSXとはどんな車?
- ホンダNSX新型2016のエンジンスペック!馬力や排気量は?
- ホンダNSX新型2016のスペックは?燃費や加速・最高速など
- ホンダNSX新型2016の内装画像は?
- ホンダNSX2016新型試乗動画
- ホンダNSX新型2016の評価や評判は?
- ホンダNSX新型2016の販売価格は?
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