2017年1月3日
現在のミニバン界の主役ともいえる日産「セレナ」、ホンダ「ステップワゴン」、トヨタ「ヴォクシー(ノア)」。
日産セレナ
ホンダステップワゴン
トヨタ ヴォクシー(ノア)
カー雑誌などでも、登場してから十数年、モデルチェンジやマイナーチェンジの度に幾度となく比較されてきました。
各車のおすすめ部分はどこなのか?比較される理由は?これからこの3車種を徹底比較・検証していきましょう。
↓お好きなところからご覧ください
ボディサイズを比較(セレナvsステップワゴンvsヴォクシー・ノア)
まずはボディサイズを比較していきましょう。
ボディサイズ | 全長 | 全幅 | 全高 |
---|---|---|---|
日産「セレナ」 | 4770mm | 1740mm | 1865mm |
ホンダ「ステップワゴン」 | 4735mm | 1695mm | 1840mm |
トヨタ「ヴォクシー(ノア)」 | 4710mm | 1730mm | 1825mm |
日産「セレナ」がステップワゴンより35mm、ヴォクシー(ノア)より60mm長くなっているので、一番長いということになります。
全幅はホンダ「ステップワゴン」は他2車種が1700mmを超えているのに対して、1695mmと若干細身になっています。
全高はトヨタ「ヴォクシー(ノア)」が1825mmとステップワゴンより15mm、セレナより40mm低くなっています。
ボディサイズは、エンジンの大きさやフロントとリヤフェンダーの大きさによる部分がサイズ差に影響してきます。
また、全高は車両の重心位置によっても異なってきますので、一つの目安とした方が良いでしょう。
室内サイズの比較(セレナvsステップワゴンvsヴォクシー・ノア)
室内はミニバンを選ぶ理由の大半を占める部分となります。まずは室内サイズから見ていきましょう。
ボディサイズ | 全長 | 全幅 | 全高 |
---|---|---|---|
日産「セレナ」 | 3240mm | 1545mm | 1400mm |
ホンダ「ステップワゴン」 | 3220mm | 1500mm | 1425mm |
トヨタ「ヴォクシー(ノア)」 | 2930mm | 1540mm | 1400mm |
日産「セレナ」
ホンダ「ステップワゴン」
トヨタ「ヴォクシー(ノア)」
室内空間(居住空間)は長さ、幅においてセレナが最大になっていますが、高さは、ステップワゴンが最大となります。
ヴォクシー(ノア)はすべてが平均的サイズということになります。
室内の作りを比較(セレナvsステップワゴンvsヴォクシー・ノア)
選ぶ理由としては室内空間だけでなく、室内の作りも重要になってきます。
まずは、一列目から比較していきます。
日産セレナの室内の作り
メーターはスピードメーターがデジタルになっており、タコメーターは7インチ液晶部に表示されますが、切り替えにより水温計などに切り替えることができます。
ステアリングには各操作スイッチが設置されており、ドライバーが手を伸ばさずとも操作ができるようになっています。
また、純正のナビは専用の大型画面により非常に見やすくなっています。
シフトレバー部分はセンターコンソール下段になりますが、縦に近くすることで室内占有率を少なくし、運転席と助手席の足元にゆとりを持たせています。
ホンダステップワゴンの室内の作り
メーターはスピードメーターをはじめ、デジタルが中心になっています。
こちらもステアリングには各操作スイッチが設置されています。
センターコンソールは幅を広げ、シフトレバーをドライバー側に寄せることでドライバーが操作しやすい作りになっています。
また、ダッシュボード中段に材質の違うパネルを使ったことが、非常に良いアクセントになっています。
トヨタヴォクシー・ノアの室内の作り
ヴォクシー(ノア)の室内を見て一番に思う事は、非常におしゃれだということです。
セレナ、ステップワゴンとは違ってスピードメーター、タコメーターともアナログ式表示になっていることがなぜか新鮮さを感じ、4.2インチのTFT液晶モニターを装備します。
そして目に付くのが純正のナビ画面。
ワイド感があるうえに、メーターパネル類よりも前方に出すことでさらに見やすさが追及されたことが感じます
シフトレバー位置もドライバー寄りに設定されることで、操作性も十分に考えられた作りになっていることが分かります。
運転席周りは各メーカーのこだわりと作り込みによって、ずいぶんと雰囲気が変わってきます。
運転席周りはドライバー個人の好みによるところが大きい部分ではありますが、ドライバーの運転しやすさを重要ですので、実際に試乗してみましょう。
セカンドシート・サードシートなど室内を比較
次に、セカンドシートとサードシートなどの室内を比較します。
日産セレナのシート
セレナは全グレードが8人乗りとなります。
セカンドシートは8人乗りとなりますが、「スマートマルチセンターシート」の採用により、シートアレンジが実に多彩になっています。
スマートマルチセンターシートは運転席・助手席間からセカンドシート間の移動が可能で、前側に倒すと、サイドボックス付きのアームレストになり、セカンドシート間で起こせば3人掛けのシートにもなります。
また、スマートマルチセンターシートを運転席と助手席間まで出し、ウォークスルーにすると、左右の座席が横にもスライドすることが可能になります。
これによりお母さんが運転していても、子供をセカンドシートのチャイルドシートに乗せて最前まで出すことにより、難なく手が届くということになるので安心です。
セカンドシートは180度回転させることが可能で、サードシートと向かい合わせにすることもできます。
運転席と助手席背面にカップホルダー付きのテーブルが備えられており、ダブレットなども置くことがでる工夫されています。
セカンドシートのシートベルトをシートの肩に設置することで、例えばサードシートの人が乗り降りする場合でも邪魔になることはありません。
サードシートは大人3人が乗れますが前後のスライド機能を搭載し、格納することでラゲッジスペースを作り出します。
その他、セレナはUSBポートが数ヵ所に備え付けられています。
ホンダステップワゴンのシート
ステップワゴンは7人乗りのセカンドキャプテンシートと8人乗りが設定されています。
7人乗りキャプテンシートの場合はセカンドシートがウォークスルーになっており、シート両側にアームレストを装備し、ゆったりと快適に過ごすことができます。
8人乗りベンチシートはオプション設定で6:4分割になっており、ベンチシートでありながら左右別々にスライドする事が可能で、アームレストも備え付けられています。
運転席と助手席の後ろには格納式のテーブルが備えられており、利便性も高くなっています。
サードシートは大人3人が座れるサイズになっていますが、格納方法が非常に特徴的になっています。
通常の車両は両サイドに折りたたむことで格納しますが、ステップワゴンの場合は床下に格納することができます。
これにより室内空間を最大限に確保する事が可能となり、より大きなものを積むことが可能となります。
トヨタヴォクシー・ノアのシート
ヴォクシー(ノア)は、7人乗りと8人乗りが選択できます。
7人乗りのセカンドシートはステップワゴン同様、キャプテンシートが設定されており、こちらもシート左右にアームレストが装備されウォークスルーになっています。
このキャプテンシートは横スライドも可能で、フルフラットにした場合はウォークスルー部分に寄せることで、隙間ができません。
8人乗りはベンチシートとなり、シートセンターには格納式のセンターボックスが備え付けられています。
8人乗りベンチシートはチップアップができ、セカンド・サードシート格納時の空間を最大限生かすことが可能となっています。
サードシートはこちらも大人3人が座れるサイズになっています。
サードシート格納は両サイドへ跳ね上げ式となりますが、この操作を片手でできるというのが特徴になっています。
スライドドアやリヤゲートなど外装の比較(セレナvsステップワゴンvsヴォクシー・ノア)
次に、スライドドアやリアゲートなど外装に関わる仕様を比較していきます。
日産セレナのスライドドアやリヤゲートなど外装
スライドドアはワイドに作られており、乗降が非常に楽にできるようになっています。
サードシート助手席側にワンタッチスライドドア(オプション)のスイッチが備え付けられており、サードシートにいながらスライドドアをオープンし、助手席下にあるペダルでセカンドシートを前に出すことで、サードシーから降車する事が非常に楽になっています。
ちなみにハイウェイスターのオプションになりますが、スライドドア下にセンサーが付いており、足先をかざすことでスライドドアの開閉ができてしまいます。
オープン時
クローズ時
両手がふさがっていたりしたら、非常に便利ですね。
リヤゲートはデュアルバックドアという新機能になっており、リヤのガラス部分(ハーフバック)だけの開閉とドア全部の開閉が可能になっており、荷物の出し入れに非常に便利なようです。
また、駐車場で後ろに止められた車にバックドアが当たりそうな場合、ハーフバックだけを開けることで、荷物の出し入れが可能になります。
給油口はキャップレスの2段弁により、給油の際のキャップの開閉の手間がなく、ノズルを挿し込むだけで給油ができてしまいます。
ホンダステップワゴンのスライドドアやリヤゲートなど外装
パワースライドドアは全車標準装備となっており、車への乗降も楽にできるようになっています。
ステップワゴンの注目すべき点は、わくわくゲートと呼ばれるリヤゲートになります。
これは今までのリヤハッチの概念をくつがえすもので、横にも縦にも開閉ができるようになっており、乗り降りも荷物の積み込みも状況に応じてできるようになっています。
例えば雨の日にさっと荷物を積みたいというときやサードシートに乗るといった場合には縦半分を開け、大きな荷物を積むときはハッチ全部を開けることで楽に積み込むことができます。
他にはないリヤゲートの作りになっているので、様々な使い方を楽しんでいただきたいと思います。
トヨタヴォクシー・ノアのスライドドアやリヤゲートなど外装
ヴォクシー(ノア)はデュアルパワースライドドアがオプシン設定になっていますが、ワンタッチでの開閉ができます。
ヴォクシー(ノア)は低重心化により乗り込み口が低く設定してあるため、小さい子でも乗降がしやすいようにいなっています。
サードシートを格納し、セカンドシートをめいっぱい後にすることで、広い中間スペースを作りだす事もできます。
リヤハッチは従来同様で、上に開けるタイプになっています。
開口部は広く荷物などの出し入れもスムーズにできる作りになっています。
また、高さが他車と比べても低いということもあり、上に開けたゲートに手が届きやすくなっているというのも特徴です。
エンジンスペックと性能を比較(セレナvsステップワゴンvsヴォクシー・ノア)
最後にスペックと運動性能、安全装備について比較していきましょう。
日産セレナのエンジンスペックと性能
セレナは2000㏄エンジン搭載で、150馬力を発生し、2WD(FF)と4WDの設定があり、
新開発のS-HYBRID(スマートシンプルハイブリッド)になっています。
燃費については2WDの最高で17.2km、4WDが最高15.6kmとなっており、このクラスではトップレベルの燃費となります。
安全機能としてはエマージェンシーブレーキを装備しており、危険を察知すると自動でブレーキがかかるシステムになっています。
メーカーオプションになりますがセーフティパックA、Bというものがあり、カーテンエアバッグシステムと前席サイドエアバッグ、アラウンドビューモニターやふらつき警報などが装備されます。
そして憧れのインテリジェントパーキングアシスト(オプション)により、枠を選ぶだけで車が自動で駐車することが可能。
日産は〝セーフティシールド「クルマが人を守る」という考え方″をモットーに、安全に対しての技術開発を進めているようです。
またプロパイロット(オプション)はセンサーが先行車を感知し車間距離を保つとともに、車線間を保つことで予防安全をより強力なものとしました。
ホンダステップワゴンのエンジンスペックと性能
エンジンは1500ccのターボ(過給機)で、低速からパワフルに回るエンジンになっており、150馬力を発生します
駆動形式は2WD(FF)と4WDの設定があり、燃費はFFで16.0km、4WDで15.0kmとなっています。
ステップワゴンはホンダ先進の安全運転支援システム「Honda SENSING」を標準装備しています。
これはミリ波レーダーと単眼カメラによって車や歩行者を検知し、事故を未然に防ぐことができます。
衝突軽減ブレーキやステアリング振動による警告のほか、誤発進抑制機能や先行者発信のお知らせ機能などを装備しています。
その他、4つのカメラで車を上から写したようにディスプレイに表示するマルチビューカメラシステム(オプション)の設定もあり、駐車時などの走行支援をしてくれます。
トヨタヴォクシー・ノアのエンジンスペックと性能
ヴォクシー(ノア)のエンジンは2000ccで2WD(FF)と4WDの設定があります。
このエンジンは152馬力を発生し、このクラスでは他車よりも若干パワーを持っており、燃費は16.0kmとなっています。
また、ヴォクシー(ノア)にはハイブリッドの設定もあり、こちらは1800ccエンジンとモーターの組み合わせによりエンジンが99馬力、モーターが82馬力を発生します。
さすがにハイブリッドということで、燃費は23.8kmとかなり良くなっています。
安全性能としては急発進や急加速を抑制し、被害を軽減するドライブスタートコントロール機能があります。
これは、万が一衝突した際に慌てたドライバーがアクセルを踏んだままギアを変えたときの急発進を抑えることができるシステムとなります。
セレナvsステップワゴンvsヴォクシー(ノア)が比較される理由
セレナ、ステップワゴン、ヴォクシー(ノア)が比べられる理由は、基本5ナンバーサイのミニバンということが一番の理由ではないでしょうか。
もともとワゴンタイプというのは8人乗りで横から見るとただの長方形でしたが、この3車種が登場したとき、乗用車のようなフロント部分を持っていることに感動したものです。
この3車種は、登場したときから現在まで比較され続けてきたのです。
日産「セレナ」は新型ということもあり、最先端機能が満載になっています。
ハンズフリースライドドアやデュアルバックドアなども今までにはない新鮮な装備となっています。
セカンドシートもマルチセンターシートによる多彩なシートアレンジで8人乗りながらセカンドシート間をウォークスルーにすることも可能。
何よりクラス最大の室内空間によりゆったりとした時間を過ごすことができます。
ホンダ「ステップワゴン」は、荷物をたくさん積むことを目的にしている方にお勧めです。
なんといってもサードシートが床下に格納できるというのは非常に便利で、室内空間を最大限に確保することができます。
リヤゲートのわくわくゲートも他車にはない新鮮なもので、自分好みに使うことができます。
また、1500ccながら他車に負けないパワーを発揮できるのも魅力です。
トヨタ「ヴォクシー(ノア)」は、室内のおしゃれ感はクラスナンバー1ではないでしょうか。
サイズ的には他車より若干小さく感じますが、しっかりした室内空間は確保されています。取り回しも非常に良いです。
何よりもハイブリッドの設定があり、燃費性能はクラス最高になります。
ライバルといわれる3車種だけあって、競り合っている部分が多数存在します。
日産「セレナ」、ホンダ「ステップワゴン」、トヨタ「ヴォクシー(ノア)」で迷った際には、一つの参考にしていただけたらとおもいます。
最後にここまでご紹介した性能や装備が装着された価格を記載しておきます。
日産「セレナ」ハイウェイスター セーフティパックB | 281万円 |
日産「セレナ」ハイウェイスター セーフティパックX | 263万円 |
ホンダ「ステップワゴン」SUPADAホンダセンシング | 284万円 |
ホンダ「ステップワゴン」Gホンダセンシング | 261万円 |
トヨタ「ヴォクシー(ノア)」ZS | 280万円 |
トヨタ「ヴォクシー(ノア)」X | 254万円 |
以上、今回は
について紹介しました。