数々の歴代スカイラインの中でも別扱いされて来た6代目スカイラインR30は、1981年に誕生しました。
中でも人気を集めたのが後期型で、そのフロントフェイスのデザインから、「鉄仮面」の相性で多くの方から愛されました。
当時、その実力は本物でしたが、スカイラインとしては異端児扱いをされます。ここではスカイラインR30についてと、中古車や専門店を含めながらご紹介していきます。
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鉄仮面の前に日産スカイラインR30とは?なぜ異端児扱いされたのか?
スカイラインR30は実力もさることながら、当時の人気刑事ドラマでも使用されたことから、子供から大人まで非常に知名度の高い車でした。
特に1983年に誕生した最上級グレードとなるRSターボは、非常にエンジンの回転がスムーズな上に、ターボによりその加速性能も高いものを持っていました。
スカイラインR30 2000RSターボ スペック
FJ20ET
エンジン:FJ20ET
最高出力:190ps/6400rpm
最大トルク:23.0kg・m/4800rpm
燃費:10.2km/L
これまでのスカイラインの中では最高出力を発揮し、「史上最強のスカイライン」というキャッチコピーが用いられましたが、「GT-R」復活の称号はありませんでした。
これまでにない実力を持っていながら「GT-R」の称号を与えられなかったことに、異端児とされてきた理由があるのです。
実はこのスカイラインR30は、これまで6気筒エンジンを積んできたスカイラインの中で、後にも先にもこのR30だけが上級グレードも4気筒エンジンなのです。
エンジンが4気筒であったことから、日産ではこのスカイラインに「GT-R」の称号を付けることを拒んだため、RS(レーシングスポーツ)の称号が与えられることになりました。
日産スカイラインR30は色々と独特だった!?
スカイラインR30はボディタイプを始め、特徴的な部分を多々持っている車でした。ボディタイプやエンジン、ミッションは次の通りです。
○ボディタイプ
4ドアセダン
2ドアクーペ
5ドアハッチバック
○エンジン
2.0Lターボ
2.0L
1.8L
○ミッション
5速MT(2.0L)
4速AT(2.0L)
4速MT(1.8L)
3速AT(1.8L)
近年のスカイラインからは中々想像がつかない1.8Lや3速AT、なんといってもスカイラインの5ドアハッチバックは、若い世代の方には想像もつかないことでしょう。
ちなみに1.8Lのエンジンは、スカイラインR31、R32でも設定されていましたが、今考えるとほぼ幻の車といっていいくらい少なかった(売れなかった?)ような気がします。
日産スカイラインR30後期型は鉄仮面の愛称で大人気に!
1983年に後期型が誕生すると、RSターボではなく「2.0RS-Xターボ」通称「鉄仮面」に、人気が集まります。
この2.0 RS-Xターボはパワステやパワーウィンドウ、カセットコンポやパワーランバーサポートを装備する豪華仕様だったのです。
この鉄仮面の愛称はボンネットフードの形状にあり、真正面から見ると前期型が仮面を被ったように見えることから、そう呼ばれるようになりました。
もちろん鉄仮面はデザインに人気がありましたが、実力も兼ね備えた当時はトップクラスのスポーツカーとしても活躍しました。
さらに1984年に追加されたインタークーラーターボは205psを発揮、4気筒エンジンながら200ps超えは、当時としてはハイレベルなスポーツカーとして位置づけられます。
鉄仮面の愛称についてもう一つ。
丁度この頃、テレビで「スケバン刑事Ⅱ」がやっており、サブタイトルが「少女鉄仮面伝説」だった記憶があります。
当時、主演の南野陽子さんはトップアイドルで、スケバン刑事は映画化もされました。
南野さんの他、浅香唯さんや中村由真さん、大西結花さんなどが出演した大人気映画です。
(スカイライン鉄仮面と丁度被った記憶が・・・。鉄仮面の愛称にも影響したはず!?)
ただ、7代目スカイラインR31の2ドアクーペGTSは、今考えてもR30後期型とよく似ているので、影響を受けていたかもしれません。
7代目スカイラインR31 GTS
スカイラインR30鉄仮面とR31の大きな違いはエンジンにあり、R31ではRB20DETの6気筒エンジンが搭載されました。
ちなみに800台限定のR31GTS-Rのエンジンは特別仕様のRB20DET-Rでしたが、それでもGT-Rの称号が与えられることはありませんでした。
日産スカイラインR30(鉄仮面)の中古車は高い?安い?
スカイラインR30は大人気車種だったため、当時はよく見かけましたが、中でも鉄仮面は現在希少価値の高い車になっており、中古車価格も随分高めに設定されています。
スカイラインR30 2.0L RS
年式:1984年
ボディタイプ:2ドア
走行距離:190000km
修復歴:なし
ミッション:5速MT
車検:車検整備付
価格:528万円
※OH済、チューニングあり
スカイラインR30 2.0LターボRS-X
年式:1984年式
ボディタイプ:2ドア
走行距離:90000km
修復歴:なし
ミッション:5速MT
車検:2018年4月
価格:385万円
スカイラインR30 2.0L RS
年式:1985年
ボディタイプ:4ドアセダン
走行距離:52838km
修復歴:なし
ミッション:5速MT
車検:2018年4月
価格:169.5万円
やはり希少価値の高さから、程度の良い2ドアのものだと300万円から500万円以上と、とんでもない価格表示もありました。
修復歴がある中古車だと中古車価格は格段に下がるようですが、もう30年以上経過している個体も多いので、修復歴車は正直おすすめできません。
スカイラインR30の専門店をご紹介!
スカイラインR30(鉄仮面)を購入しても、経過年数からメンテナンスは重要ですが、すでに純正部品を探すことは非常に困難です。
ということで、スカイラインR30の専門店をご紹介していきますので、今後のメンテナンスの参考にしていただければと思います。
JENESIS ONLINE WEB SHOP (大阪府)
このショップはオンラインショップですが、スカイラインR30のパーツを豊富に取りそろえています。パーツが必要な場合は、一度相談してみてください。
TOPSECRETⅡ Body Works (千葉県)
言わずと知れたチューニングメーカー「トップシークレット」の直系板金ショップです。スカイラインR30など旧車のレストアにも対応してくれます。
ということでショップを2つご紹介しましたが、旧車だからこそ大切に乗らなければなりません。
JENESISであればパーツが揃いますし、トップシークレットⅡであればチューニングについてもトップシークレットが対応してくれますので、安心して相談ができます。
中々古い車ですので、専門店を探すことも困難です。近くに専門店がない場合は、信頼できる販売店や整備向上を探すことも大切です。
スカイラインR30(鉄仮面)まとめ
スカイラインR30(鉄仮面)も誕生から30年以上経過し、旧車の仲間入りをしましたが、本当に名車といえる一台です。
当時は迫力満点のレースカーも存在し、その実力もさることながら、自動車界を熱狂させていたことは言うまでもありません。
某チューニング雑誌の中の漫画でも、主人公が購入した愛車としても登場しました。(ちなみに父親がどこからかもらってきて、私の家にも20数年前に後期型NAがありました。)
古き良き時代のスカイラインR30。所有している方や購入する方は、この名車を後生にも残せますよう、大切にしていただきたいと思います。
以上、今回は
について紹介しました。