車検は何年ごとに受けるのか。自家用の乗用車なら、新車のときは3年、その後は2年ごとです。ただ、貨物車やレンタカー、バス・タクシーなどは1年ごとになるなど、車の区分によって期間が変わります。
この記事では、国土交通省・軽自動車検査協会の案内と道路運送車両法・同施行規則の条文をもとに、車種ごとの車検の期間(有効期間)、電子車検証になってからの満了日の確かめ方、満了日の何か月前から車検を受けられるか(2025年4月からの見直し)をまとめました。
車検は何年ごと?自家用の乗用車は「新車3年・以降2年」
車検で更新しているのは、車検証(自動車検査証)の有効期間です。道路運送車両法第61条は、有効期間を原則として「1年」と「2年」に分け、初めて車検証が交付されるとき(新車など)は一部の車を「2年」「3年」に延ばすと定めています。
国土交通省の「自動車検査証の有効期間」のページでは、車種ごとの期間が次のように一覧になっています。
| 車種 | 分類 | 初回 | 2回目以降 |
|---|---|---|---|
| 旅客運送事業用自動車 | バス、タクシー | 1年 | 1年 |
| 貨物車 | 車両総重量8トン以上の貨物自動車 | 1年 | 1年 |
| 車両総重量8トン未満の貨物自動車 | 2年 | 1年 | |
| 国土交通省令で定める自家用自動車 | 乗車定員11人以上の自動車(バス) | 1年 | 1年 |
| 幼児専用車(乗車定員10人以下のスクールバス) | 1年 | 1年 | |
| 貸渡自動車(レンタカー) | 2年 | 1年 | |
| その他の自動車 | 自家用乗用自動車・二輪自動車 | 3年 | 2年 |
| その他(大型特殊・特種自動車) | 2年 | 2年 | |
| 検査対象軽自動車 | 乗用 | 3年 | 2年 |
| 貨物 | 2年 | 2年 |
家庭で使う普通乗用車・小型乗用車は「その他の自動車」の「自家用乗用自動車」にあたり、初回3年、2回目以降は2年ごとです。国土交通省のQ&Aでも、自家用乗用車は新車から3年目に初回の検査、以後2年ごとと説明しています。
軽自動車も乗用は「3年・2年」、軽の貨物は2年ごと
軽自動車(検査対象軽自動車)も、乗用なら普通車と同じく初回3年・2回目以降2年です。軽の貨物(車検証の用途が「貨物」の軽自動車)は、初回も2回目以降も2年です。
軽自動車以外の貨物車(車両総重量8トン未満)は「初回2年・以降1年」なので、軽の貨物とは2回目以降の期間が違います。
1年ごとになるのはどんな車?
表のとおり、毎年車検を受けるのは次のような車です。
- バス・タクシーなど、旅客を運ぶ事業用の車
- 軽自動車以外の貨物車(車両総重量8トン未満は初回だけ2年、8トン以上は初回から1年)
- 乗車定員11人以上の自家用車、幼児専用車
- レンタカー(初回2年、以降1年)
1ナンバーの貨物車の維持費については「1ナンバーの維持費!車検費用・自動車税金・高速料金など」でも触れています。
古い車でも2年ごとのまま
自家用乗用車は、車齢が進んでも2年ごとです。国土交通省のQ&Aにある「日本における有効期間の見直しの経緯」では、自家用車の初回が1982年7月から2年→3年に、車齢11年を超える車が1995年7月から1年→2年に改められたと示されています。
新車の「3年」はいつから数える?
道路運送車両法施行規則第44条で、車検証の有効期間は原則として車検証を交付した日(または有効期間を記録した日)から数えると定められています。
国土交通省が載せている紙の車検証の見本では、交付年月日が令和4年11月11日の新規登録の乗用車で、「有効期間の満了する日」が令和7年11月10日となっています。
車検の期限(満了日)の確かめ方

次の車検の期限は、車検証の有効期間の満了する日です。ただし、車検証が電子化されてから、確かめ方が変わっています。
電子車検証は券面に有効期間が書かれていない
車検証は、普通車などが2023年1月から、軽自動車が2024年(令和6年)1月から電子化されました。電子車検証の券面には有効期間・使用者の住所・所有者の情報が記載されず、ICタグに記録されています。
券面に印字された二次元コードからも、有効期間だけは確認できないと国土交通省は案内しています。
車検証閲覧アプリで読み取る
ICタグの情報は、国土交通省の「車検証閲覧アプリ」で読み取って確認します。NFCに対応したスマートフォンか、パソコンとICカードリーダで読み取る仕組みです(対応機種・OSは電子車検証特設サイトの動作環境で確かめてください)。
アプリには「車検証有効期間お知らせサービス(有効期間プッシュ通知)」があり、車検証を登録しておくと、満了の前と満了の1日後に通知が届きます(通知のタイミングは、国土交通省の案内ページ内で「90日前・60日前・30日前と1日後の最大4回」と「60日前・30日前と1日後の最大3回」の記載が割れています)。メールアドレスを登録すればメールでも通知されます。
「自動車検査証記録事項」の紙で見る
国土交通省は、ICタグの内容も含めた車検証情報を載せた「自動車検査証記録事項」という書面を運輸支局等の窓口で渡してきましたが、券面の記載事項が変わらない手続き(通常の車検など)での窓口配布は2025年12月末で終わりました。それ以外の手続きでも2027年12月末で終わる予定です。必要な場合は、運輸支局等に置かれた印刷端末で印刷できます。
フロントガラスの車検シール(検査標章)で見る
車検に合格すると交付される検査標章(車検シール)にも、有効期間が満了する時期が示されています。国土交通省・軽自動車検査協会のお知らせでも、電子車検証の有効期限は検査標章か車検証閲覧アプリで確認するよう案内しています。
シールの表は満了する「年月」、裏は「年月日」です(ナンバープレートに貼るものは表面だけの印字)。数字の読み方や貼る位置は「車検シールの見方と貼る位置」の記事で詳しくまとめています。
▶ 動画で確認:フロントガラス用の検査標章(車検シール)の貼り合わせ方
車検に合格すると交付されるフロントガラス用の検査標章を、透明シールと青シールの順に台紙から剥がして貼り合わせ、所定の位置に貼るまでの手順を国土交通省が解説している動画です。
出典:国土交通省 MLIT channel「【フロントガラス用】検査標章貼り合わせ手順」(YouTube・約2分)
紙の車検証なら「有効期間の満了する日」の欄
電子化の前に交付された紙の車検証(A4サイズ)では、左下の「有効期間の満了する日」の欄に年月日が書かれています。
車検は満了日の2か月前から受けられる(2025年4月から)

残りの有効期間を失わずに車検(継続検査)を受けられる時期は、2025年(令和7年)4月1日から、有効期間が満了する日の「1か月前から」が「2か月前から」に広がりました。国土交通省が2024年6月25日に発表した道路運送車両法施行規則の改正によるもので、軽自動車検査協会も全国一律で2か月前になると案内しています。
| 時期 | 残りの有効期間を失わずに受けられる期間 |
|---|---|
| 2025年3月31日まで | 有効期間満了日の1か月前から満了日まで |
| 2025年4月1日から | 有効期間満了日の2か月前から満了日まで |
離島に使用の本拠の位置がある車は、以前から「2か月前」と定められていて、今回の改正では変わっていません。
▶ 動画で確認:車検を受けられる期間が2か月前からに広がった背景
2025年4月から車検の受付が満了日の1か月前から2か月前に広がった理由(3月に集中する車検の分散)を伝えるニュースです。早めに受けても有効期限は変わらないことにも触れています。
出典:ちゃんねるテレポート山陰(BSS山陰放送)「4月から車検受付を2か月前からに変更!期間拡大の背景にあるのは…」(YouTube・約3分)
2か月前の期間に受けた場合
この期間に車検を受けると、新しい有効期間は今の有効期間が満了する日の翌日から数えます(施行規則第44条ただし書き)。つまり、早めに受けても期限の日付は前にずれません。
近畿運輸局の案内にある2年車検の例では、有効期間満了日が令和7年6月15日の車は、令和7年4月15日以降に車検を受けられ、車検後の有効期間満了日は令和9年6月15日です。
2か月より前に受けると期限が早まる
2か月前より早く受けた場合は、この扱いにならず、有効期間は車検証を交付した日(有効期間を記録した日)から数えます。そのぶん、残っていた期間は短くなります。
国土交通省・軽自動車検査協会のチラシは、見直し前の過渡期の例として、有効期間満了日が令和7年5月15日の車が令和7年3月31日に車検を受けると、車検後の満了日は令和9年3月30日になり、4月1日以降に受ければ令和9年5月15日になると示していました。
年度末は混みやすい
見直しの理由について、国土交通省は車検の需要が年度末に集中しているためと説明しています。発表資料では、2019〜2023年の5年間の平均で、月別の車検台数は平均約281万台、3月は約389万台でした。国土交通省は、年度末を避けて余裕をもった予約・受検を呼びかけています。
車検に持っていく書類は「車検の必要書類」の記事にまとめています。
満了日を過ぎてしまったら

道路運送車両法第58条は、有効な車検証の交付を受けている車でなければ運行の用に供してはならないと定めています。満了日を過ぎた車は、そのままでは道路を走らせることができません。
このとき使われるのが「自動車臨時運行許可」(いわゆる仮ナンバー)です。同法第34条は、臨時運行の許可を受けた車を許可証に記載された目的と経路に従って運行するときは、第58条第1項などを適用しないと定めています。許可を出すのは地方運輸局長、市・特別区の長、政令で定める町村の長です。
たとえば広島市は、車検の切れた車を検査のために陸運支局に持ち込む必要があるときや、車検を受けるための整備で修理工場へ持ち込むときなどに使われる制度と案内しており、申請書には運行の目的・経路・期間を書きます。申請の窓口や必要書類・手数料は、申請する市区町村の案内で確かめてください。
なお、災害などでその地域の車が車検を受けられないと国が認めたときは、期間を定めて有効期間を伸ばす公示がされることがあります(同法第61条の2)。対象かどうかは国土交通省や軽自動車検査協会のお知らせで確かめます。
この記事で確認した資料
以下の公式資料で確認しました(2026年10月17日確認)。
- 国土交通省 自動車検査登録総合ポータルサイト「自動車検査証の有効期間」「自動車検査証」「Q&A」「継続検査(車検)」
- 国土交通省 報道発表「来年4月より、車検を受けられる期間が延びます」(2024年6月25日)、物流・自動車局 自動車整備課のチラシ(2024年12月)
- 近畿運輸局「令和7年4月より、車検を受けられる期間が延びます」(2025年4月1日)
- 国土交通省 電子車検証特設サイト(電子車検証について・車検証閲覧アプリ・よくあるご質問)
- 軽自動車検査協会「継続検査(車検)を受けられる皆様へ」「車検の基礎知識」「自動車検査証の電子化について」
- 広島市「車検切れの車を一時的に運ぶ許可を取りたい(臨時ナンバー/仮ナンバー)」
- 道路運送車両法(第34条・第58条・第61条・第61条の2)、道路運送車両法施行規則(第37条・第44条)



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